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京都の出版社

みなさんこんにちは!

出社時間ちょうどに起きて「…え?」ってなったうかです!

今日は、京都の出版社「文鳥社」について紹介します。


まず(私が知るかぎりで)出版業界のことを簡単に説明しておきます。結論から言うと、業界は低迷・縮小しています。2008年頃から出版物の売上は大きく下がっており、一番売上が落ち込んでいる雑誌は、売上が好調だった頃と現在を比べると売上が半分以下にまで落ちています。集英社の人気ファッション雑誌のSeventeenが売上の低迷を受けて電子に移行したことは記憶に新しいですよね。本を読んでいた時間がゲームやスマホにとって替わり、もはや本が求められない時代になっているのかもしれません。


このように「出版不況」だとか「出版は斜陽産業だ」と言われていますが、実は最近個人経営の書店が増えていたり小さい規模の出版社が続々誕生していたりと前向きな動きも見られるのです。

なぜこのような動きがあるのでしょう?

それは、世間で読書離れが起こることに逆行して読書を好む人の間では、より結び付きが強くなっているからだと思います。市場が狭くなった分深くなっているのです。

本好きの人はTwitterで読書垢というものを作り、本の感想を呟いたり交流したりする人がいるのですが、そのツイートを見ていると本に対する思い入れの深さが伺えます。

そんな中で作られるのがZINEやリトルプレスなど、個人や小さな規模のグループで作られた出版物です。本好きが転じて制作側に回る人や、比較的大きな規模の出版社を辞めてより自由度が高い環境で本を作ろうとする人が支えています。

この出版物は流通範囲が狭く部数も低いながらも、求める人にきちんと届き、制作側と読者側がしっかり握手していることが特徴です。


その小さな出版社は京都にもあります。その一つが「文鳥社」です。

文鳥社で有名なのは「文鳥文庫」というもの。

写真がなくて載せられないのですが、ポストカードや手紙くらい薄い本なんです。

最大でも16ページまでの短編名作文学のみを取り扱っています。

紙質は分厚めでインクのしぶめな色とマッチしていいてとってもおしゃれな装丁です。

ラインナップはこんな感じ。

001「走れメロス」太宰治

002「注文の多い料理店」宮沢賢治

003「白」芥川龍之介

004「変な音」夏目漱石

005「堕落論」坂口安吾

006「檸檬」梶井基次郎

007「手袋を買いに」新美南吉

008「高瀬舟」森鴎外

009「刺青」谷崎潤一郎

010「雪もち」幸田文

011「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」村上春樹012「雨の中の噴水」三島由紀夫

013「初恋」尾崎翠

014「メリイクリスマス」太宰治

015「賢者の贈り物」オー・ヘンリー 柴田元幸訳

016「バッタと鈴虫」川端康成

017「一人二役」江戸川乱歩

018「東京」乙一

019「ウェイクフィールド」N・ホーソーン 柴田元幸訳

020「夜釣」泉鏡花

021「鏡」村上春樹

022「藪の中」芥川龍之介

023「山月記」中島敦

024「瓶詰地獄」夢野久作

きっとみなさんが気に入る一冊が見つかるでしょう!



文鳥社オリジナル作品におは歌画集「100年後あなたもわたしもいない日に」があります。

私も買って読みましたが、めちゃくちゃ良かったです。

文庫本サイズで紺色の箱に入っているのですが、その箱の切り取られた部分から表紙の絵が覗いていておしゃれなデザインになっています。本の中身もところどころ切り込みがあり、文字や絵が見え隠れしながら読み進んでいきます。

こちらも出先でブログを書いているため写真をお見せできないのが悔しい・・・

ぜひ実物をお手に取って眺めていただきたいです。


いかがでしたか?

今回は文鳥社さんを紹介しました。

HPのリンクを貼っておくので、ぜひ覗いてみてください。

https://bunchosha.theshop.jp/

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